ご利益アップ!?日本の神社「両参り(二社参り)」のススメ。

ご利益アップ!?日本の神社「両参り」のススメ おすすめ組み合わせ10選

どうも、千賀喜心です。

三ノ輪相談所の特別祈祷では複数参りをご案内しておりますが、神社参拝の方法として「両参り(りょうまいり)」「二社参り(にしゃまいり)」という言葉を聞いたことはありますか?

過去の記事では「東国三社参り」を執筆しましたが、関連性のある複数の神社をお参りすることで、参拝の奥深さを知ることができます。

これは、特定の二つの神社を合わせて参拝することを指す言葉です。片方の神社だけをお参りするのは「片参り」と呼ばれ、「どうせなら両方お参りした方が、より丁寧でご利益も深まる」と考えられている組み合わせが、日本各地に存在するのです。

今回は、そんな「両参り」の魅力と、ぜひ訪れてみたい代表的な神社の組み合わせをご紹介します!

なぜ「両参り」が良いとされるの?

神磯の鳥居

二つの神社が対で考えられる背景には、様々な理由があります。

ご祭神同士の関係: 親子、夫婦、兄弟、あるいは協力して何かを成し遂げた神様同士など、深い縁で結ばれた神様をお祀りしている。
歴史的な経緯: 古くからの習わしや、二社合わせて一つの信仰を形成してきた歴史がある。
地域の信仰: その土地の人々にとって、二社を合わせて参拝することが当たり前の習慣となっている。

こうした理由から、両方の神社を訪れることで、神様とのご縁をより深く結び、特別なご利益をいただけると信じられているのです。

おすすめ「両参り」組み合わせ10選

日前神宮 國懸神宮

それでは、代表的な「両参り」の組み合わせを見ていきましょう。

1. 【基本中の基本】伊勢神宮(三重県)

  • 豊受大神宮(外宮)皇大神宮(内宮)
  • 日本の神社の中心ともいえる伊勢神宮。「お伊勢参り」では、まず衣食住の神様である豊受大御神(とようけのおおみかみ)をお祀りする外宮にお参りし、次に皇室の御祖神であり日本の総氏神とされる天照大御神(あまてらすおおみかみ)をお祀りする内宮にお参りするのが古来からの習わしです。まさに両参りの代表格ですね。

2. 【京都最古の社】賀茂社(京都府)

  • 賀茂別雷神社(上賀茂神社)賀茂御祖神社(下鴨神社)
  • 京都で最も古い歴史を持つ神社の一つ。厄除けや縁結び、導きの神様として篤い信仰を集めています。両社は深い関係にあり、有名な「葵祭」も合同で行われます。京都を訪れた際は、ぜひ両社をお参りしたいですね。

3. 【縁結びの最強タッグ?】出雲大社 & 美保神社(島根県)

  • 出雲大社美保神社
  • 縁結びの神様としてあまりにも有名な出雲大社の大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)。その御子神であり、「えびす様」としても知られる事代主神(ことしろぬしのかみ)をお祀りするのが美保神社です。出雲大社で縁結びを願った後、美保神社にもお参りすると、さらに良縁に恵まれると言われています。「えびす様」は商売繁盛の神様でもあるので、仕事運アップも期待できるかも?

4. 【東国の守護神】香取神宮 & 鹿島神宮(千葉県・茨城県)

  • 香取神宮鹿島神宮
  • 日本神話で国譲りを成し遂げた武道の神、経津主大神(ふつぬしのおおかみ)と武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)をお祀りする二社。古くから国家鎮護の重要な神社とされてきました。勝負運や決断力、厄除けのご利益があると言われます。さらに息栖神社(茨城県)を加えて「東国三社参り」を行うのも人気です。

5. 【人気の縁結び】箱根神社 & 九頭竜神社(神奈川県)

  • 箱根神社九頭竜神社 本宮・新宮
  • 関東屈指のパワースポット箱根。箱根大神をお祀りする箱根神社と、その地主神である九頭竜大神をお祀りする九頭竜神社。特に縁結びや金運アップのご利益で知られ、多くの参拝者で賑わいます。九頭竜神社本宮は芦ノ湖畔の森深く、箱根神社境内には新宮があります。

6. 【対でお祀りされる神様】大洗磯前神社 & 酒列磯前神社(茨城県)

  • 大洗磯前神社酒列磯前神社
  • 大己貴命(おおなむちのみこと、大国主命の別名)と少彦名命(すくなひこなのみこと)は、日本神話で協力して国造りを行った重要な神様。この二柱をそれぞれお祀りしているのがこの二社です。病気平癒や健康長寿、開運招福などのご利益があると言われています。海の近くの美しい神社です。

7. 【一つの境内に二つの本殿】日前神宮・國懸神宮(和歌山県)

  • 日前神宮(ひのくまじんぐう)國懸神宮(くにかかすじんぐう)
  • 珍しいことに、一つの境内に二つの社殿が並び立っています。ご祭神は天照大御神に仕える神様で、八咫鏡(やたのかがみ)に先立って鋳造された鏡をご神体としています。両宮合わせて一つの信仰を形成しており、自然と両参りすることになります。

8. 【八幡社の総本宮】宇佐神宮(大分県)

  • 上宮下宮
  • 全国に広がる八幡様の総本宮。広大な境内には上宮と下宮があり、まず上宮(応神天皇、比売大神、神功皇后)にお参りし、次に下宮(上宮と同じ御祭神)にお参りするのが古くからの習わしです。下宮は上宮の神様の力をより身近に感じられる場所とも言われています。

9. 【江戸庶民の憧れ】大山 & 富士山(神奈川県・静岡県/山梨県)

  • 大山阿夫利神社(神奈川県)& 富士山本宮浅間大社(静岡県)など
  • 江戸時代、「大山詣り」と「富士講」は庶民の間で大流行しました。大山(父)と富士山(母)に例えられ、両方を参拝することが重要視されました。大山の阿夫利神社と、富士山の浅間大社(各地にあります)を両方訪れることで、立身出世や諸願成就のご利益があると考えられていました。

10. 【縁結びと縁切り?対照的な願いを叶える】泉神社 & 大甕神社(茨城県)

  • 泉神社 (日立市) & 大甕神社 (日立市)
  • 茨城県日立市にあるこの二社は、少しユニークな組み合わせかもしれません。美しい泉が湧き出る泉神社は、その清らかな雰囲気から縁結びのパワースポットとして人気を集めています。一方、大甕神社は、悪縁を断ち切りたいという「縁切り」のご利益で知られます。
  • さらに大甕神社のご祭神は、甕星香々背男(みかぼしかがせお)。日本神話において、あの鹿島・香取の武神ですら平定に手こずったとされるほど強大な力を持っていた、星の神様(天津甕星)です。その強大な力で、悪縁だけでなく、様々な災いや厄をも断ち切ってくださると言われています。星の神様ということで、七夕の時期にお参りするのもロマンチックで素敵ですね。
  • 良縁を結びたい方も、断ち切りたい縁がある方も、この対照的な二つの神社を訪れてみてはいかがでしょうか。新たな一歩を踏み出す力をいただけるかもしれません。

両参りの際の心構え

箱根神社鳥居

魅力的な「両参り」ですが、いくつか心に留めておきたいことがあります。

無理のない計画を: 二社が離れている場合もあります。時間や体力に余裕をもって計画しましょう。
片参りでも大丈夫: 都合で片方しかお参りできなくても、神様はきっと温かく迎えてくださいます。大切なのは感謝の気持ちです。
作法を守って丁寧に: それぞれの神社の由緒や作法を尊重し、心を込めてお参りしましょう。

まとめ

今回は、二社一対で参拝する「両参り」についてご紹介しました。


ただ神社を訪れるだけでなく、神様同士の関係性や歴史的背景を知ることで、参拝がより深く、興味深いものになりますね。

ここで紹介した以外にも、地域に根ざした両参りの組み合わせがあるかもしれません。


次の神社巡りでは、「両参り」を意識して計画を立ててみるのはいかがでしょうか? きっと新しい発見や素敵なご縁が待っているはずです。

関連記事